DaaSとは 第01回 13年07月 / 最終更新:2022.12.15

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DaaS(Desktop as a Service)とは、SaaSなどの一つでデスクトップのサービスとなります。サービス・プロバイダーなどがデスクトップをサービスとして外部に提供する形態となります。DaaSは仮想デスクトップの技術を利用して実現することが可能です。仮想デスクトップは仮想化技術の一つでWindows 7やWindows 8などのいわゆるパソコンを仮想化します。仮想化した上で、ネットワークを利用してデスクトップにアクセスする方法を提供します。

DaaSは、仮想化技術をデスクトップ向けに最適化した仮想デスクトップ技術を利用して構築されていますが、利用者は仮想化技術をあまり意識することなく利用することが可能です。ネットワークさえつながればいつでもどこでも自分のデスクトップを利用することができるようになります。

最近は少なくなったかもしれませんが、作りかけの重要な書類を共有フォルダではなく、デスクトップ上のフォルダに保存しておいたりして、外出しているときに急にそのファイルを送る必要があり、困ったことなど過去に経験したのではないでしょうか。逆に、同僚や上司に、自分のパソコンの電源を入れて、ファイルを送ってくれなどと頼まれたことがあるひともいらっしゃるかもしれません。DaaSであれば、このようなことはなく、ネットワークさえつながれば いつでもどこでも自分のデスクトップを利用するこができるようになります。

DaaSの技術
DaaSは仮想化デスクトップ技術を利用しているとお話しましたが、単純な仮想化技術だけではサービスを提供することはできません。DaaS は、近年のコンピュータ技術の集大成の技術の一つでもあります。あるベテランの技術者は、仮想デスクトップの技術は「ITの総合格闘技」だと言っていました。私も正にそのとおりだと思います。サーバ、ストレージ、ネットワークといったインフラの技術だけではなく、Windows 7や8などのクライアント技術、それに加えクライアントを管理するWindows Serverの技術を身に着けている必要があります。更に、社内ネットワークだけではなく、外部から接続できるようにするとセキュリティ技術、負荷分散技術などにも知識がなければなりません。

インフラ部分に目を向けると、仮想サーバの管理技術だけではなく、ストレージの技術が重要になります。一台のサーバに仮想デスクトップを何台も 同居させることになるので、通常のパソコンに比べてハードディスクに対する負荷は大きくなります。しかも、トラブルは同居している仮想デスクトップに波及する可能性があるのである程度のパフォーマンスと冗長性をもったハードディスク装置を用意して構築する必要があります。ネットワークも同じで集中管理することになるので、パフォーマンスや冗長性を考慮した技術を利用することが必要です。

サーバも同じ事が言えますが、一般的なデスクトップのCPUやメモリの利用率などを見ていますとそれほど高くはありませんので、サーバを集中管理しても搭載する台数を調整することによりある程度のパフォーマンスは確保できると考えられます。逆にいうと、適切に配置するにはある程度の技術が必要ということになります。

Windows Server系もクライアントを利用するのに必要となります。特に、Active Directoryの技術は必須です。加えてファイルサーバなどの知識がないと負荷軽減なども実現が難しくなると思います。

まとめ
DaaSとは仮想デスクトップを提供するサービスです。技術的にはかなり高度な技術となりますので、構築、運用できるベンダーはそれほど多くはありません。逆に言うとDaaSを提供しているベンダーは技術力が高いと考えていいのではないでしょうか。これからの連載では、DaaSについてもう少し深堀りしてお話していきたいと考えています。

 

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