DaaSのTCO 第03回 13年09月 / 最終更新:2022.12.15
目次
今回は、DaaSのTCOを考えてみたいと思います。TCOはTotal Cost of Ownershipの略で総所有コストと言うことになります。システムを利用する上での必要な費用の総和がTCOとなります。DaaSのTCOということなのでサービスの課金体系に依存すると思いますが、例えば月額課金の場合、TCOは以下の通りになります。
月額費用x利用人数x利用月数
TCOだけを考えると以上でお話は終わりですが、オンプレミスとDaaSの費用比較も行いたいと思います。
オンプレミスで仮想デスクトップを利用する場合のTCO
オンプレミスで仮想デスクトップを理様するためのTCOはどれぐらいかかるのでしょうか。
必要な項目を挙げてみたいと思います。
・サーバハードウェア
・ストレージ
・ネットワーク機器
・サーバOS
・仮想デスクトップソフトウェア
・監視ソフトウェア
・システム構築費用
・機器およびソフトウェアの保守費用
・システム運用体制の維持費
・データセンターのラック費用
・データセンター側のネットワーク回線費用
他にもあるかもしれませんが、思い当たる費用は上記の通りです。サーバなどのハードウェアやソフトウェアのライセンスなどは利用する人数によって費用は変わってきます。システム構築費用については、大規模になれば別途検討が必要ですが、利用人数にはあまり依存しないと思います。以上が、導入費用と言うことになります。それ以降はランニング費用となりますので月々の支払いが必要となります。ここで一番大きくしめる費用は、システム運用体制の維持費、つまり、人件費になるのではないかと思います。システム運用は自社または業務委託で行っているというケースがあると思いますが、どちらにしても担当者を置く必要があり人件費がかかります。この場合のTCOは、すべての総和となりますが、ハードウェアの減価償却期間などを考慮すると5年ぐらいの利用期間となります。
初期導入コスト + 月額運用コストx 60ヶ月(5年分)
DaaSとオンプレミスのTCOの違い
DaaSとオンプレミスで仮想デスクトップのTCOの違いを項目で検討してみました。実際の数字をあてはめないと何とも言えない部分はありますが、規模があまり大きくないケースでは、DaaSのほうがTCOを抑えることができるのではないかと思います。DaaSとオンプレミスの違うは、もう一つあります。DaaSはいつでもやめられるということです。もちろん、契約内容に依存するので一概に言えませんが、DaaSのほうは機材を所有していない分、やめられるのは大きなメリットだと思います。
TCO以外の考慮点
コスト面でDaaSとオンプレミスで仮想デスクトップを使う場合の比較を行いました。明らかにDaaSのほうにメリットがあると思います。では、通常のデスクトップと比較してどうかという議論は残ってしまいます。この部分については、TCOというよりも、セキュリティやモバイルでの利用なども統合的に検討しないといけません。また、BYOD(Bring your own Device)といわれる社員の皆さんが持っている端末(iPadやiPhone、Androidなど)を利用する方式も視野に入ってくると思います。トータルで働きやすさを支援できるかどうかが仮想デスクトップサービスの利用のポイントではないでしょうか。
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