MPO(マルチファイバー・プッシュオン=Multi-fiber Push-On)とは、複数の光ファイバーを1つのコネクタにまとめて接続できる光ファイバーコネクタを指します。MPOケーブルは、データセンターやネットワークインフラ構築などで活用されています。特に近年では、DX(デジタルトランスフォーメーション)に伴うデータ通信量の増加に対応するため、MPOの需要が高まっています。

MPO(マルチファイバー・プッシュオン)のメリット

マルチファイバー・プッシュオンのメリットは、以下の3点です。

限られたスペースを最大限に活用できる

MPOコネクタでは、一つのコネクタ内に複数の光ファイバーをまとめられるため、データセンター内の限られたスペースを最大限に活用でき、ラックスペースの効率的な利用を可能にします。

高速通信を実現できる

MPOコネクタは、複数の光ファイバーを束ねることで、100Gbpsなどの超高速通信に対応することができます。大容量のデータを消費するクラウドサービスやAI、大規模なストレージの接続などに適しています。

運用コストの抑制につながる

MPOコネクタは、工場であらかじめ組み立てられた状態で提供されます。そのため、現場での作業時間を短縮することができます。また、複数の光ファイバーを一括で接続できるため、従来の一本ずつの接続と比べると作業効率が大幅に向上します。

MPOコネクタがモジュール式の設計を採用していることも特長です。必要な部分だけを交換・増設できるため、システム全体を停止せずに部分的なバージョンアップなどができます。将来、通信容量を増やす際にも容易に対応ができるため、長期的な運用コストの抑制にもつながります。