Zabbixによる監視(1)第02回 19年02月更新

前回は初回ということで、監視とクラウドについておさらいしました。今回は、よく使用される監視ツールであるZabbixを例に、クラウド時代の監視についてお話したいと思います。

## Zabbixについて

[Zabbix](https://www.zabbix.com/)は、ラトビアのZabbix社によって開発された監視ツールで、多くの国々で様々な業種で使用されています。国内でも、[Zabbix日本法人](https://www.zabbix.com/jp/)や、[日本Zabbixユーザ会](http://www.zabbix.jp/)も活動が盛んで、かなり浸透しています。

Zabbixの特徴としては、以下の点が挙げられます。

- OpenSourceでの開発・提供
- 複数の監視方法
- PING、SNMP、TCPやSSHなど、外側からのエージェントレス監視
- エージェント監視による、様々なOSに対して内側からの監視
- 計算、集計された情報の収集
- 仮想マシンの監視
- 自動的な監視の実行
- 監視項目の自動追加・削除
- 仮想マシン、コンテナの監視
- 監視エージェントによる自動監視追加
- 柔軟性の高い障害検知定義の設定
- メトリクスを収集し、障害ステータスを自動検知
- 深刻度レベルの設定
- 傾向の予測
- ダッシュボードによる複数ホストの監視
- 高度なグラフ表示
- 障害時の高度な動作
- メッセージエスカレーション
- 問題の自動修復作業実行
- 分散監視の実行
- 数千監視対象からのデータ監視
- プロキシを使用したFW、DMZ越しの監視
- 安全な監視の実行
- 監視データ通信経路の暗号化
- 監視ユーザ権限の分離
- OpenLDAPやActiveDirectoryを使用したユーザ認証

## Zabbixの構成

Zabbixは以下のコンポーネントで構成されます。

- Zabbixサーバ
Zabbixによる監視の中枢機能で、監視の実施、監視設定・監視データをDBへ保管します
- Zabbix Webサーバ
Zabbixの監視データの設定・表示を行うWebインターフェースです
- Zabbixプロキシサーバ
ネットワーク上透過できない拠点に配置するZabbix監視サーバで、Zabbixサーバの代わりを行い監視設定・監視データをZabbixサーバとやり取りします。
- Zabbix エージェント
監視対象で動作するエージェントで、監視対象の監視データをZabbixサーバに送信します。

Zabbix サーバとZabbix Webサーバは同じ場所に置かれることもありますが、同じDBを使用すればいいだけなので、別のサーバに合っても構いません。ZabbixプロキシサーバはFWを経由して監視を行う際に使用したり、Zabbixサーバの監視負荷を分散させる際に使用するもので、必須ではありません。

## 外からの監視と内からの監視

コンピュータの監視には、対象の外側から監視を行う監視と、対象の内側から監視を行う監視があります。

外側からの監視は、外側からサービスを監視するものです。監視対象を中身の見えない箱として扱うブラックボックステストに近く、ユーザ目線に近い監視になります。Webサービスであれば、ユーザがWebアクセスできるか、ログインできるか、期待通りのWeb画面が表示されるか、などが監視の対象になります。

一方内側からの監視は、監視対象を中身を見える箱として扱うホワイトボックステストと言えます。Webサービスで言えば、必要なサービスが起動しているか、ネットワークが起動しているか、CPU・メモリ・ストレージ・ネットワークの負荷が高くないか、外部からの不正なアクセスがないか、など中からしかわからない部分が監視対象になります。

Zabbixでは外部からの監視をICMP(pingによる監視)やTCPによるポート監視だけでなく、Webシナリオに基づいたログイン状態の監視まで出来ます。また、内部からの監視をZabbixエージェントというマシン内部で起動するプログラムで行うことにより、サービスやプロセス状態、マシン負荷の状態などの監視を行うことが出来ます。また、Zabbixエージェントを動作させることの出来ないNetwork機器などもSNMP(Simple Network Management Protocol)を使用して監視可能です。

内側からの監視も、外側からの監視も、どちらも同じ様に重要でサービス継続に欠かせない存在です。Zabbixではその両方を監視することが出来、履歴や設定を管理することができる統合型の監視ツールとなります。

次回以降では、このZabbixを例に取り、クラウドファースト時代の監視方法について説明したいと思います。次回もお楽しみにお待ち下さい。