VPNとは?~仕組みやメリットをわかりやすく解説!おすすめのVPNサービスも紹介~ 第01回 24年03月 / 最終更新:2024.06.06
目次
近年、テレワークの際にVPNを利用する企業が多く見られます。VPNという名前自体は聞いたことがあるものの、どのような仕組なのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、VPNの仕組やメリット、VPN製品の選び方のポイントについて解説していきます。おすすめのVPNサービスも紹介しますので、VPNの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
VPNとは
VPN(Virtual Private Network)とは、離れた場所にある拠点同士を仮想のネットワークでつなぎ、安全な通信を実現する仕組のことです。仮想トンネルを構築することで、通信内容を盗み見されたり、データ改ざんされたりなどのセキュリティリスクを防ぐことができます。
VPNの仕組み
VPNでは、トンネリング・認証・カプセル化・暗号化という4つの技術が使われています。ここでは、それぞれの技術について解説します。
トンネリング
トンネリングとは、2つの拠点間に仮想トンネルを構築することです。外部から覗くことができないトンネルを作ることで覗き見を防止し、安全な通信を実現します。
認証
通信を仮想トンネル化し、外部から通信データを見えない状態にしても、トンネル内へ侵入されると簡単に通信データを盗み見されてしまいます。そこでトンネルの出入口では「認証」という技術が使われます。この認証機能によって、不正アクセスなどを防止することができます。
カプセル化
カプセル化とは、データ内容を外部から見えなくする技術のことです。データをカプセル化することで、万が一トンネル内に侵入されたとしてもデータ内容を隠すことできます。
暗号化
VPNで送受信するさまざまなデータは、暗号化されているのが一般的です。データを暗号化すると、仮に認証を突破されてトンネル内のデータが外部へ漏洩したとしても、第三者がデータを解読できなくなります。
VPNのメリット
昨今のテレワークの普及と共にVPNを導入する企業が増加しましたが、VPNにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、VPNのメリットについて解説していきます。
1.モバイル端末からでも利用できる
近年、テレワークなどの新しい働き方が増えている影響もあり、業務でスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を利用する機会が多くなりました。VPNは、社外からモバイル端末を使って社内システムにアクセスする際にもよく利用されています。VPNを使えば、自宅や出張先などからモバイル端末を使って社内システムにアクセスすることができます。
2.専用線よりも低コストで拠点間通信を実現できる
専用線とは、2つの拠点間を物理的に接続する通信回線のことです。専用線は導入コストや運用コストが高い点が課題でした。VPNの場合、インターネット接続とファイヤーウォールやルーターなどのネットワーク機器の設定だけで構築することができるため、専用線よりも初期費用や運用コストを抑えることができる点がメリットです。
また、専用線で拠点を新たに追加する場合は初期導入同様の手間とコストが掛かりますが、VPNではネットワーク機器やインターネット接続を追加するだけで済みます。専用線にもさまざまなメリットがありますが、コストや運用後の柔軟性などを比較すると、専用線よりもVPNの方が優れているといえます。
3.インターネットよりも安全な通信が可能
VPNでは通常のインターネット接続に比べて、さまざまなセキュリティ技術が搭載されています。そのため、一定のセキュリティが確保された状態で安全にネットワークを利用できる点が魅力です。
VPNのデメリット
多くのメリットがあるVPNですが、デメリットもあります。
VPNにはさまざまなセキュリティ機能が搭載されていますが、それでも情報漏洩のリスクを完全になくすことはできません。製品によるセキュリティレベルの違いや、設定ミスなどの人的要因によって情報漏洩が起きる可能性もあります。実際にVPNの脆弱性が原因で不正アクセスが発生した事例もあります。
VPNは、決して万全なセキュリティを備えている訳ではないことを認識し、機密データ送信の際などはデータセキュリティの対策を講じた上で利用しましょう。
VPNを選ぶ際のポイント
近年、多くの企業がさまざまなタイプのVPNサービスを提供しています。ここでは、VPNサービスを選ぶときのポイントを3つ紹介します。
1.汎用性が高いプロトコルを選択する
VPNには、VPNサーバとの通信を安全にするために必要な暗号基準であるVPNプロトコルというものが定められています。さまざまなVPNプロトコルがありますが、その中でも「OpenVPN」は、WindowsやLinux、macOSなどさまざまなOSで利用できることが特長です。さらに、iOSやAndroidなどにも対応しているため、テレワークでVPN活用を検討している企業におすすめです。
2.接続数とサーバの数を確認する
VPNを選ぶ際には、接続できるデバイス数やサーバの数なども確認しておく必要があります。自社のデバイス数に対応できるサービスを選びましょう。
3.通信速度・通信品質もチェックする
VPNを導入した後、通信速度が遅かったり、通信品質が悪かったりすると、スムーズに利用できず、ストレスを感じます。VPNサービスを選ぶ際は、通信速度や、データ通信の制限があるかなどを事前にチェックすることをおすすめします。
まとめ
本コラムでは、VPNの仕組みや利用するメリット、VPNサービスの選び方のポイントについて解説しました。VPNを利用すれば、より安全な通信環境で拠点間通信ができます。リモートアクセスやテレワークなどでVPNを使う場合は、情報漏洩のリスクがあることを考慮し、万全なセキュリティ対策のもとで運用することがポイントです。
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