マルチクラウドとは
マルチクラウドとは、複数のクラウドサービスプロバイダーを組み合わせて活用する環境のことです。
たとえば、AWSやAzure、Google Cloudなどの異なるクラウドサービスを同時に利用することで、各クラウドサービスの強みを活かしながら運用できます。
マルチクラウドのメリット
マルチクラウドのメリットは、以下の3点です。
・システム障害時のリスク分散
・コスト最適化
・ベンダーロックインの回避
それぞれのメリットを解説します。
システム障害時のリスク分散
1つのクラウドプロバイダーに依存すると、サービス停止や障害が発生した際に業務が完全に止まってしまうリスクがあります。
マルチクラウド環境を構築すれば、複数のクラウドサーバにデータやアプリケーションを分散させ、業務が停止するリスクを低減できます。
たとえば、AWSでホストしているアプリケーションがダウンした際にGoogle Cloud上のバックアップ環境へ自動的に切り替えることで、サービス停止の影響を最小限に抑えることができます。
コスト最適化
クラウドプロバイダーごとに料金体系や性能が異なります。
特定の用途や目的に合わせて最適なクラウドサービスを選択することで、コストを最適化できます。
クラウドプロバイダーごとの強みは以下のとおりです。
クラウドプロバイダー | 強み |
AWS | 大規模インフラ管理に適しており、スケーラビリティが高い |
Google Cloud | データ分析や機械学習が得意 |
Azure | Microsoft製品との連携が容易 |
ベンダーロックインの回避
ベンダーロックインとは、ある特定のクラウドサービスプロバイダーに依存することです。
特定のクラウドプロバイダーに依存すると以下のような問題が発生するリスクがあります。
・料金改定の影響:急な料金変更でコストが増加する
・サービス終了や品質低下:サポート終了や仕様変更の影響を受ける
複数のクラウドプロバイダーを活用することで、ひとつのクラウドプロバイダーに依存するリスクを低減することができ、ベンダーロックインを回避できます。