AWS(Amazon Web Services)とは、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスの総称です。クラウドコンピューティングサービスとは、インターネットなどのネットワークを経由して仮想サーバやネットワークを含むシステム構築、Webサイトの制作・運用などが行えるサービスのことを指します。

AWSは、世界で最も多く利用されているクラウドサービスです。200以上のサービスの中から必要なサービスを選択して利用できます。選択したサービスを組み合わせることによって、システムの開発・運用などをより効率的に進められるようになります。

ここでは、代表的なAWSのサービスを2つ紹介します。

仮想サーバを構築する「Amazon EC2」

Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)とは、AWS上に仮想サーバを構築するサービスです。実際に企業の建物内にサーバを設置し、システム構築をする場合、サーバの実機を購入したり、設置・設定や配線作業を行ったりと、時間と手間が掛かります。EC2はクラウドサービス上に仮想サーバを時間をかけずに構築できることがメリットです。

EC2では、サーバの冗長化やリソースの増減なども簡単にできます。たとえば、メモリやハードディスクの増設などはインターネットに接続したPCから実行できます。

ストレージサービス「Amazon S3」

Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)とは、名前の通りAmazonが提供しているストレージサービスのことです。S3を他のサービスと併用すれば、ストレージのディスク容量などを考慮せずに、システムの開発や運用に注力できます。

S3では「ライフサイクル」や「バージョニング」といった便利な機能を搭載しています。ライフサイクルは、データを自動で削除したり、リーズナブルなプランのストレージへ移動させたりなど、データの利用状況に応じて様々なアクションを実行する機能です。データやコストの管理に役立ちます。

バージョニングは、単一のデータを複数のバージョンで保存できる機能です。たとえばユーザーの操作ミスによって同じ名前の異なるファイルを上書きしたり、削除したりした時に前のバージョンに簡単に復元することができます。

他にも、プログラムの実行環境を構築する「AWS Lambda」や、データベースサービスである「Amazon RDS」などのサービスもよく利用されています。