ハイブリッドクラウドとは

ハイブリッドクラウドとは、オンプレミス(自社で直接管理するサーバやデータセンター)とパブリッククラウド(AWSやAzureなど)を組み合わせた環境を指します。

オンプレミスとパブリッククラウドのメリットを活かしつつ、柔軟なシステム運用を実現できます。

たとえば、自社内で扱う機密性の高いデータはオンプレミスで管理し、業務システムや日常業務データはパブリッククラウドに保存することで、安全性と効率性を両立できます。

ハイブリッドクラウドのメリット

ハイブリッドクラウドの主なメリットは、以下の4点です。

・コスト削減
・セキュリティ強化
・パフォーマンス最適化
・災害対策

それぞれのメリットについて解説します。

コスト削減

ハイブリッドクラウドを導入することで、初期設備投資と運用コストの両方を最小限に抑えることが可能です。たとえば、オンプレミスのみでシステムを構築すると、以下のようなコストが発生します。

・サーバやストレージのハードウェア購入費
・データセンターの構築・運用コスト
・定期的な保守・メンテナンス費用

一方、パブリッククラウドを活用すれば、これらの初期費用が不要になります。
また、パブリッククラウドは基本的に従量課金制となっているため、ピーク時のみリソースを増強することが可能です。
普段はオンプレミスで運用し、必要に応じてパブリッククラウドでリソースを柔軟に増減させることで無駄なコストを削減できます。

セキュリティ強化

ハイブリッドクラウドでは、データの特性に応じて保存場所を選択できるため、セキュリティリスクを低減することも可能です。
たとえば、顧客情報や契約データはオンプレミスに保存し、営業資料やマーケティングデータはクラウドサーバ上で共有するといった運用方法が挙げられます。
これにより、重要データの流出リスクを低減しつつ、業務効率化を実現できます。

パフォーマンス最適化

ハイブリッドクラウドを活用すれば、業務内容やシステム負荷に応じて最適な環境にリソースを柔軟に振り分けることが可能です。
たとえば、通常時はオンプレミスで安定的にシステムを運用し、繁忙期(アクセスが集中する時間帯、キャンペーン期間など)にはパブリッククラウドでリソースを一時的に拡張するといった形でパフォーマンスの最適化を図れます。

災害対策

オンプレミスで運用している場合、災害や設備故障が発生するとデータが失われたり、業務が停止するリスクがあります。
ハイブリッドクラウドを活用すれば、クラウド環境にデータをバックアップすることで、災害が発生した際のデータ消失のリスクを低減できます。災害対策として有効な点も大きなメリットです。