SLAとは、Service Level Agreementの略で、サービスの提供者と利用者が、サービス品質の水準について合意する取り決めです。データセンターやクラウドサービスでは、稼働率、障害時の復旧対応、保守条件、セキュリティ対応範囲、補償範囲などを明確にし、導入後の認識違いやトラブルを防ぐ役割があります。
SLAで定められる主な内容
SLAでは、サービスの利用可能時間、稼働率、障害発生時の通知方法、復旧目標時間、問い合わせ対応時間、データ保護、バックアップ、セキュリティ対策などを定義します。
経済産業省の「SaaS向けSLAガイドライン」では、SaaS型サービスの利用にあたって利用者と提供者が事前に合意すべき事項や、サービスレベルの指針を示しています。特に、クラウドサービスでは自社のシステムやデータを外部基盤上で利用するため、サービス品質や責任範囲の確認が重要です。
参考:経済産業省 「SaaS向けSLAガイドライン」
https://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/secdoc/contents/downloadfils/080121saasgl.pdf
SLAで重視される指標
SLAで最も重視されるとされる指標は、サービスの「稼働率(可用性)」です。
稼働率とは、対象期間(1日・1ヶ月・1年など)のうち、システムが正常に利用可能な時間の割合を示します。
例えば、99.9%(スリーナイン)の可用性は、対象期間中の0.1%の時間は停止してもよい(許容停止時間)ということを意味します。
1年間を365日として算出した場合の許容停止時間は次の表の通りです。(月間は30日換算)
| 稼働率 | 月間許容停止時間 | 年間許容停止時間 |
| 99.9%(スリーナイン) | 約43分 | 約8.8時間 |
| 99.99%(フォーナイン) | 約4.3分 | 約53分 |
| 99.999%(ファイブナイン) | 約26秒 | 約5.3分 |
SLAがデータセンター・クラウドサービスで重要な理由
データセンターサービスやクラウドサービスは、企業の基幹システムやWebサイト、業務アプリケーションを支える重要なインフラです。万が一、サーバ停止やネットワーク障害が発生すると、業務停止や顧客対応の遅延につながる可能性があります。
そのため、SLAを確認することで「どの品質水準まで保証されるのか」「障害時にどのような補償や対応があるのか」を事前に把握できます。
SLA確認時のポイント
クラウドサービスやネットワークサービスを安心して利用するには、契約前にSLAを確認し、自社の業務要件と合致するかを確認することが重要です。
SLAを確認する際には、稼働率の数値だけでなく、対象範囲、除外条件、障害時の連絡方法、サービスクレジットの有無、セキュリティサービスやバックアップの責任分界点まで確認することが大切です。
