IT革命とAI革命、そして動物の言葉『ブリキの動物園』 第47回 20年09月 / 最終更新:2020.09.18

自分が大学を卒業し、"社会人" と呼ばれる段階に切り替わったのは1995年。この年、社会を変える大きな出来事があったように思います。

Windows95の発売です。

GUI(マウス操作)で動かせるOS=Windows95の爆発的普及。訓練された一部の人間しか使えなかったコンピューターが、一気に家庭と企業に入り込んできました。世に言う『IT革命』のこと。

インターネット料金の値下げ&高速化等で、世界の距離が一気に狭まったのもこの時期。あの頃の革命がなければ、今(コロナ渦)のリモート勤務もできず、世間はもっと混乱してたと思います。

あの時、仕事の仕方も随分変わりました。コンピューターは会社に数台から、一人一台に。報告はExcelやWordやPowerPointなどで行うようになり、従来の『紙(書類)』やFAXで成り立っていた業務の多くは、否応なしに "変革" を求められました。

ただ自分はありがたいことに、ちょうど時代の "切れ目" から、社会人スタートできたので、特に混乱はなかったのです。最初からその方法しか知らないですし。初めて書いた報告書もWordとExcel。むしろそれが自然だった。

ただ、世の中の変化は速いもので、新しい波を迎えつつあります。

AI化の波です。

◎IT革命 VS AI革命の違い

まさか自分の人生で二回改革を迎えるとは思ってませんでした。社会人なり立ての頃、とりあえずITの流れさえ抑えておけば、リタイヤ(退職)するまでは、まぁ何とかなるだろ?と考えていたのですが、甘かったです。

そもそも人類、本来であれば、世の中を変えるような大きな革命って、そんな何回も起きるものではないと思うのです。

明治維新なんてそう何回も起きてないですよね?

産業革命も、その後しばらく革命的なことは起きなかったですよね。

それがまさか、人生で二度の革命に見舞われるとは…世界のスピードは、確実に上がっているのだと思います。

もちろんまだ、AI化の波が自分達の仕事を凌駕するほどの状況にはなっておりません(少なくとも自分には)。まだ怯える必要はないのかもしれません。

ただ、自分のやっている全業務がAIに取って変わられ、全く仕事がなくなるのではないか?『AI上司』なるものが登場し、自分に対して出来もしない無理難題を突き付け、理不尽な解雇指令が出たりしないか?『AI議員』なるものが登場し、自分が暮らしにくい不利な法令が採決されてしまうのではないか?等、考え出すと不安ばっかり出てきます。不安です。

 

不安?

 

…筆者は、これこそが『IT革命』と『AI革命』の違いだと思っています。

『IT革命』の只中、あの頃世間に、不安や暗さは無かったのです!

◎『IT革命』只中の空気感

仕事を奪われる可能性があるという点では、実は『IT』も『AI』も変わりません。

パソコンで業務を自動化していた『IT』は、多くの事務職の仕事を奪い、ホワイトカラーの仕事を奪うという発想もできました。それ以外にも、インターネットが普及することで、人と人とが直接対面で接する機会が大幅に減り、人間関係が『希薄』になるという意見もありました。つまり『IT革命』に於いても、ネガティブな発想は充分できたのです。

ただあの革命の雰囲気は、決してネガティブではなかった。何故か?

『ふたつの大きな光』の影響が大きいと思っています。

Microsoft社を率いたビル・ゲイツ氏と、Appleのスティーブ・ジョブズ氏です。

彼ら二人が、常に『IT革命』の未来を、明るく、分かりやすく、照らしてくれていたことが大きいと思ってます。

つまり『IT』を利用し、我々人類がどのような方向に進むべきかを、示してくれていた。IT革命の先に何があるか?世界が光ファイバーで繋がったら何ができるか?そしてコンピューターが小型化しポケットに入ったら、何が実現できるか?

それら全てを "次の未来" として、彼ら二人は説明してくれた。

二人の言葉はメディアに伝わり、IT業界に伝わり、そして生活に浸透していった。

僕らはそれに乗っていればよかった。二人の描く未来は、裏切ることなく、我々に訪れてくれた。今は誰でもコンピューター(スマホ)をポケットに入れ、人とつながり、情報を収集している。

筆者個人的意見ですが、『IT革命』に於いては、二人の光が強すぎて、ネガティブな情報がかき消されてしまっていたように思います。

抽象的な言い方をやめるなら、ネットやテレビや雑誌に流れる情報は、ネガティブな情報より、ポジティブな情報の分量の方が、圧倒的に多かった。IT革命で消えた業種もあるが、それでもポジティブな情報の方が目立った。

そして筆者自身も、テクノロジーの変化を、柔軟に受け入れることが出来た。『世の中はそう変わるんだね!了解!じゃあ自分もこう変わるよ!』というように。自分へもポジティブな波が流れ込んだ。『変革』を前向きに受け入れることが出来た。そしてそのポジティブさは、エネルギーになった。何かを始めようという前向きな力に。

 

ただ、今の『AI革命』は、どうだろう?

 

普通に考えれば『AI革命』の明るい側面も、圧倒的に多い筈。医療と天気の影響は大きいですよね。天気予報の精度は爆上がりし、新薬開発や医療ミス減少へ、大きく貢献します。AIを利用した診療が発展すれば、発展途上国へ先端医療を安価に届けられる可能性もあります。仕事上でも、多くの業界は恩恵を受けることは間違いない。

 

ただ、そのポジティブな側面は、IT革命の頃ほど強調されてない。何故?

筆者個人的意見ではありますが、『IT革命』の頃のような、分かりやすく伝えてくれる人、つまり『伝道者(エヴァンジェリスト)』が不在だからではないかと考えております。

技術的に素晴らしいのは分かる。ただ、それを我々の生活にどのように応用し、どのような生活が実現できるか?どれだけハッピーになれるか?

これを分かりやすい言葉、分かりやすい表現で説明してくれる人が少ない。

ビル・ゲイツ氏やスティーブ・ジョブズ氏のような、『強烈な光』を持つカリスマが、AI革命に於いてまだ現れていないように思う。

 

もちろん、これから現れるのかもしれないですけどね。

 

ただ、彼ら二人ほどの光を発せられないとしても、『情報を発信する側』の人間は、少しでも『光』を与える情報を発信して欲しい。特に今年は暗い話ばっかりだ!時として絶望的な気持ちにすらなる。

そんな時だからこそ、情報に光を持たせよう。

明るい話題、元気が出る話題、前向きな気持ちになれる話題を乗せよう。

もしかしたらその『光』が、世の中を変えるかもしれません。誰かの人生を変えるかもしれません。今は誰もが『発信者』になれるのだから。

筆者のコラムは今回が最終回です。今回も入れて47回!よく書いたなぁ・・
正直5回目ぐらいでネタが枯渇しましたからね!(笑えない)毎月毎月ネタを捻り出し、我ながらよくぞまぁ、一度も休まず続けられたと思います。

これまでお読みいただいた全ての皆様、コラムを掲載していただいた鈴与シンワートの皆様、本当にありがとうございました!

さて、最後のアプリ紹介です!『ブリキの動物園』です!!!

◎100年前の未来予想

さて、今回はある意味、未来を予測したり、未来を作るようなお話だったと思いますが、実は『100年前の未来予想』なるものがありましてですね。

100年前の日本人が、100年後の世界がどのように変わるかを書いてある雑誌記事なのですが、いろいろズレてて微妙に面白いのです。

例えば、『気球による交通網が発展し、世界をつなぐ定期航路が気球で実現する』といった内容などもあるのですが、気球という発想が微妙にズレてて面白い。当時は気球が最先端の『空飛ぶ乗り物』でしたからねぇ。その後人類が、音速に近い速度で空を飛ぶようになるとは思いもしなかったでしょう。

そしてその中のひとつに『動物と話せるようになる』というのもありました。

まぁ、動物と会話という点なら、犬や猫の言葉を理解する『玩具』などもありましたが、100年前の未来予想は、微妙にズレてるのです。

真顔で人間と、『高度な会話』をしているようなイメージなのです。

そもそも犬や猫の知性など、せいぜい2歳~3歳程度なので、仮に会話できても、"おなかすいた" とか、"疲れた" とか "眠い" といった程度だと思うのです。

ただ、100年前のあの時代の方々は、犬猫など動物も、脳の中では高度な知性が宿っており、それを言葉で説明できていないだけ…と思っていたのかもしれません。

よって、動物の発する『言語』さえ解読できれば、その奥にある『高度な思考』を理解できると考えたのかもしれない。まぁ、そう思ってしまう気持ちも分からないでもないですが・・

今回はそんな『動物』といえば…ということで、楽しい動物系アプリを紹介します!『ブリキの動物園』です!かわいいブリキの動物園を自由に作れてしまいます!

最初に動物園の名前を決めます!動物園の所有者になれるなんて、夢のよう!

この動物園、なんと動物はアニマルキャッチャー(クレーンゲーム的なもの?)でゲットします!

動物園運営だけでなく、クレーンゲーム的も楽しめてうれしい!

私は亀をゲットしました!

そして檻も選べて、好きなように設置することができます!

そしてこのアプリのすごいところは、自分が作った動物園を自由に移動することができる点です!

移動キーを使えば前後左右好きな場所に移動でき、スマホでのジャイロ操作もできるので、スマホの向きに合わせて、見える風景もかわります!本物の動物園にいるような気分です!

ブリキの動物もかわいい!この動物がどんどん増えていくのが楽しみで仕方ありません!

『ブリキの動物園』お勧めです!!

 

 

最後に、このコラムを連載している鈴与シンワートのS-Portクラウドサービスはアプリ関連のサイトが多く使用しています。
採用される理由はコストと柔軟な個別対応、そして技術者と直接話せるところが評価されているようです。
興味がある方は以下をご覧ください。
https://s-port.shinwart.com/service/