仮想化技術最前線

著:志茂吉建氏

DaaS端末の種類第05回 13年11月更新

今回はDaaS用の端末の種類についてお話させていただきたいと思います。

■ BYODで活用
その前に、皆さん、 BYOD(Bring Your Own Device)という言葉をご存じでしょうか。直訳すると「自分が所有するデバイスを持ち込む」ということになります。最近では、携帯電話は iPhoneなどのいわゆるスマートフォンを利用しているという方が増えていると思いますが、 Your Own Deviceは、皆さんが所有されているスマートフォンやタブレットなどを指しています。つまり、自分が持っているスマートフォンなどを会社で利用することをBYODと呼んでいることになります。

DaaS用のクライアントアプリケションがスマートフォンなどにもアプリとして提供されています。ほとんどのケースで、アプリは無料で利用することが可能です。 DaaSはリモートデスクトップの技術を利用していますので、皆さんがお持ちのデバイスでいつでもどこでもパソコンを利用出来ることになります。出先で、ちょっと メールを見たいとか、書類を確認したいときなどは、スマートフォンでリモートデスクトップに接続して確認することが可能です。確認する書類を自分のクライ アント側にダウンロードする訳ではないので、セキュリティー的にも問題はありません。

BYODのデバイスはスマートフォンやタブレットだけではありません。ご自分が所有しているパソコンなどのBYODのデバイスとなります。セキュリティー上の考慮 点はありますが、自分のパソコンにDaaSのクライアントソフトウェアをインストールして仮想デスクトップを利用することも可能です。タブレットなどと同様に、会社のメールやオフィス系ファイルを見たり、編集したりすることが可能になります。繰り返しになりますが、ファイルを見る場合は自分のパソコンにダ ウンロードするわけではありません。もし、自分のパソコンをなくしてしまっても会社のデータが紛失するといったリスクはありません。

BYOD 端末からDaaSへの接続は、無線LANや3G/LTEネットワークといった公衆回線を利用することができます。公衆回線であれば、セキュリティー的に心配ですが、端末から仮想デスクトップまでのデータは暗号化されて転送されることになります。しかも、画面とキーボード入力だけが転送されますので、ファイルが盗まれるといったようなことは考えられません。また、3G/LTEなどの回線であれば遅いのではないかと心配されると思いますが、電波が届いていれば普通に、オフィス系のオペレーションなどを行う限り仮想デスクトップを利用することができます。

■ 専用端末の利用
シン・クライアント用の専用端末なども利用可能です。シン・クライアント端末はリモートデスクトップを利用するためだけに必要なアプリケーションのみで構成 されていますので、管理も比較的用意で、故障する確率も低いといえます。アプリケーションの配布などは専用サーバなどが提供されていますので、管理側で一 括更新することも可能です。ディスプレイ一体型や弁当箱タイプのものあります。いろいろなメーカのものがありますが、おおむね低電力となっていますので、 環境にも最適ではないでしょうか。

■ 既存パソコンの活用
皆さんがご存じにように Windows XPのサポートは、2014年 4月で終了となる予定です。それ以降は Windows XPを導入しているパソコンは原則サポートを受けられなくなります。対策としては OSの入れ替えは可能ですが、非力なパソコンでは Windows 7を動作させることが出来ない場合も考えられます。このようなケースでは、DaaSを利用することにより、既存の資産を有効活用することも可能です。専用端末に搭載されているような軽量なOSが提供されていますので、そのOS上にシン・クライアント端末アプリケーションをインストールして利用することができます。この方法をつかうと、古いパソコンがあたかも、新しい Windows 7やWindows 8 を実行しているようにすることが可能です。

■ まとめ
DaaS用の端末は、手持ちのスマートフォンや古いパソコンを利用することが可能です。もちろん、専用端末という選択肢もあります。現状の資産状況に応じて最適な端末を選択することによりコストの最適化が可能です。それだけではなく、利便性の向上や資源の再利用などといいた観点も可能です。みなさんも、このコラムを参考にしていただき、利用方法を検討してみてください。