爛漫桜マジック!お花見幹事必携お役立ちアプリ『桜のきもち』 第05回 17年03月 / 最終更新:2017.03.13
「クローン桜 誕生!」
最新科学の話?
違います。江戸時代、とある村の話。ここで生まれた一本の桜が、
やがて世界を席巻することになります。
◆一本の苗が世界の桜を変えた!
日本の桜の大半は「ソメイヨシノ」という品種。他の品種を押しのけ、
圧倒的な占有率です。割合実に80%強!
多くの方が『桜』と言った場合は、この品種ではないでしょうか?
アメリカのワシントン記念塔に植えられた桜もこの品種。
ただこのソメイヨシノ、歴史はそこまで古くなく、たった一本の苗木から
複製(クローン)により増やされたものだと、みなさんご存じですか?
◆ええ!ルーツは○○??
始まりは江戸時代。そんなに古くない。起源は諸説ありますが、
当時『染井村』と呼ばれた場所で、とある園芸家(名前はよく分かってない)が
交配により誕生させた品種と言われております。
その時つけた名前が『吉野桜』。だから『ソメイヨシノ』と。
ちなみに『染井村』とはどこか?
なんと『駒込』です!
駒込にある「染井霊園」「染井通り」という名前が当時をしのばせます。
ソメイヨシノのルーツが駒込にあるとは知りませんでした。
そして『クローン』について。
クローンとは1997年世界を騒がせたクローン羊ドリーの技術です。
自然生殖以外の方法で行われる人工的な繁殖方法で、恐ろしく高度な科学力が必要とされます。
細胞から遺伝情報を抜きとって、それを別の胚に移植して…のように、完全、白衣とフラスコの世界。
親と全く同じ遺伝子を持つのが特徴です。
ただこれは動物の世界のクローンの話。植物の世界ではどうか?
枝を土に刺すだけで終わりです!!
ええ!それでクローン!!!と思われるかもしれませんが、これも立派なクローン!
ツル科の植物でおなじみの『挿し木』という栽培技法ですが、遺伝子的には親と全く同じ。
人工的に行われるこの繁殖は、十分、クローンと呼べます。
そして桜は一本の例外もなく、このクローン技術(挿し木)による繁殖となります。
何故、例外が無いと言い切れるのか?
人工的に作られたソメイヨシノには、自ら種で繁殖する能力が無いからです!
種を付けないのです。確かに桜の下で種って見かけないですよね。
遺伝子的に全く同じであることは、近年行われた遺伝子調査でも証明されました。
そしてこの調査は、世界の桜がそのルーツを『染井村で生まれた一本の桜』にあることを証明しました!
これだけ多くの桜が一本一本、『人間の手』で増やされたものだと思うと、不思議な感じがします。
駒込で生まれた小さいこの植物は、やがて大輪の花を咲かせ、世界に友好のシンボルとして広がった。
素敵です。交配した植木職人も、ここまでヒットするとは夢にも思わなかったでしょう。
ちなみに『ソメイヨシノ』が誕生する以前は、『ヤマザクラ』という品種が主流でした。
豊臣秀吉や、平安時代に和歌に読まれていた桜は、この品種です。
ただ、ヤマザクラは花と一緒に茶色味を帯びた葉っぱも顔を出すため、ソメイヨシノと比べると、
華やかさに欠けます。そこでソメイヨシノ登場以降は、主役の座を奪われてしまったと。
◆さくら愛好家の為のアプリ「桜のきもち」の紹介!
前置きが長くなりましたが、お花見季節到来です!今回紹介するアプリは、開花情報はもちろん、
お花見スポット情報やアクセス、当日のお天気なども分かる便利アプリ!
◎桜のきもち
画面はシンプル。全国さくらマップをタップすると、地図が表示され、
現在位置と最寄りの桜スポットが表示。スポットをタップすると開花状況が表示されます。
「見ごろ情報・スポット詳細」をタップすると、より詳しく表示。
マイスポットに追加すれば、満開・開花カレンダーで開花日を一覧できます。
筆者おすすめは千鳥ヶ淵公園。ソメイヨシノ以前に人気のあった貴重なヤマザクラを見ることができます。探してみてください!
日本人は、時代の節目節目に桜を植えてきたように思います。
最初は明治時代。都市化に向けた時代の象徴として桜を植えました。
そして戦後です。
焼野原を前に我らの先輩は、そこに桜を植えました。未来の我々へ向けて。
小さな小さな生命。未来に向けた生命。
今我々が見ている桜は、その時の桜です。
桜はもしかしたら、僕らを励ますため、元気づけるために生まれてきたのではないか?
なんて思えてしまいます。ふんわりした希望を、桃色の花びらに乗せて。
新生活を迎えるこの季節、桜と共に新しいスタートを切るのはいかがでしょうか?
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