中高年がYouTuberにイラッとする理由を分析『論理の虫』 第31回 19年06月 / 最終更新:2019.06.06

中年である私は、何故か『YouTuber(ユーチューバー)』と聞くだけでイラッとします。

テレビで稼いでいる『YouTuber(ユーチューバー)』を見た時、問題を起こした『YouTuber(ユーチューバー)』のニュース(最近では渋谷の交差点にベッドを置く事件がありましたね)を見た時は尚更。とにかく本能が反応してしまうのです。『YouTuber(ユーチューバー)』何やってんだ!と。

当然ですが、彼らの存在が私の生活を脅かすわけでも、何かの不利益を生じさせるわけでもありません。自分とまるで無関係。しかし何だか『YouTuber(ユーチューバー)』と聞くだけで、本能的に "否定" が始まります。

 

・あんなの一時的

・一生続けられる仕事じゃないよ!

・成功するヤツは一握りだよね!等

 

↑余計なお世話です。

 

今の時代、大半の仕事は一生続けるのは困難だし、どの世界でも成功するのはひと握りなので、これは『YouTuber(ユーチューバー)』に限ったことではない。なのに何故、『YouTuber(ユーチューバー)』に対してイラッとするのでしょう?

推測ですが、以下の条件を満たした場合に、おっさんの『イライラスイッチ』はオンに切り替わるのだと思います。

 

・若くて成功(※一番重要)

・たいした実力でないクセにチヤホヤされてる(※実力評価は推測)

・めちゃくちゃ稼いでる(※少なくとも自分よりは)

 

つまりまぁ、根底は『嫉妬』なんでしょう。

それにしても『成功した若者』は、何で無条件に "楽して稼いでる人" 扱いされちゃうのでしょうね?

今成功してる『YouTuber(ユーチューバー)』の多くは、他の連中が家でゴロゴロしたり酒飲んでる間に、ネタを絞り出し、挑戦し、撮影から公開まで、多くの作業を不眠不休でこなしている。努力は確実に我々一般人より上。

なのに本能的に『イラッ』としてしまう我々中高年。これは、中高年が持つ『新しい文化への不理解』や先入観による『思い込み』に因るものかもしれません。

◎新しい文化への不理解といえば…

ロックが生まれたばかりの頃も、似たような状況だったと思います。戦後登場したロックは、音楽だけでなく、ファッションや生活等、文化を変えました。

ただ、あの頃の大人達の反発はすごいものでした。

 

・こんなの音楽じゃねぇ!

・一時的だ

・一生できる職業じゃねぇ!

 

↑『YouTuber(ユーチューバー)』に対する意見とそっくりじゃないですか!当時は大人という大人がロック否定していました。

主な否定ポイントは、ロックの持つ『ファッション性』と『音楽面』への二面。

音楽面に関しては、草創期における多くのロックスターは楽譜が読めませんでした。世界的に有名な「B」から始まるバンドメンバーや「R」から始まるバンドのメンバーも、誰一人として楽譜は読めません。特別な音楽知識を持たない状態からのスタート=当時は素人集団だったのです。

彼らはロックで使う『いくばくかのギターコード』だけを覚え、それらを組み合わせることで、音楽を作りました。←これはクラッシックの曲作りの手法とは、かけ離れたものです。

当然、旧来からの音楽しか聞いてこなかった大人達からは否定されます。何だこれは!と。

恋とか愛とかの歌詞を適当に並べて、簡単なメロディーに乗せ、爆音を鳴り響かせる彼ら。ファッションに関しても、理解できない髪型(当時はボブでも奇抜な髪型だった)や服装に身を包む彼ら。

そんな連中がめちゃくちゃチヤホヤされて(簡単に言えばモテて)、めちゃくちゃ稼いでいるワケです!そうなると当然、"否定" したくなります!『あんなの音楽じゃねぇ!』『今の若者は何だ!』と。

↑60年前も今も変わりません。おっさん達のイライラスイッチは華麗に『オン』になってしまいました。人って変わりませんね。

ちなみに当時は、『ロックがどれだけダメな音楽で、人を堕落させるか』という論文が、数多く発表されたようです。論文をムキになって書いた連中の多くは、『嫉妬』が根底にあったのではないかと推測します。自分が理解できない『新しい文化』への不理解というか。ロックが音楽の教科書に載るようになった今では信じられません。

◎『YouTuber(ユーチューバー)』はロックスターになれるか?

ロックが生まれてから半世紀以上経過し、ロックを否定する人はほとんど消えました。一生できる職業じゃないと言われた仕事ですが、世界的に有名なレジェンドロックグループ『R』は、今も現役(2019年来日してスタジアムツアーをやります!)。大人達の嫉妬から来た推測は、すべて外れたといことです。

ただ、『YouTuber(ユーチューバー)』がロックスターになれるか否かは、条件次第だと思っております。

 

それは『幅』ではないでしょうか。

 

初期のロックは恋愛を中心としたシンプルな歌詞、単純なメロディーからスタートです。ただその後、多くの才能がロックに集中し、ロックの守備範囲が大幅に広がりました。

恋愛から社会的なメッセージまで広い範囲をカバーし、音楽的にもシンプルなものから複雑なものまで、広範にカバーするようになりました。ロックの受け口が広がり、多くの人が望む音(曲)が "ロックの中にある状態" になったのです。

YouTube文化は上記を満たすことが出来るか否かが、生き残りの条件ではないでしょうか。

現在の『トップYouTuber(ユーチューバー)』の多くは『挑戦モノ』が中心です。もちろん挑戦モノ以外を扱う『YouTuber(ユーチューバー)』はいますが、トップの中ではまだまだ少数。

今後、挑戦モノ以外を扱う『YouTuber(ユーチューバー)』が上位に食い込むようになり、多くの人が望む動画が『Youtube』の中にある状態が継続できれば、『Youtube』そして『YouTuber(ユーチューバー)』は、文化として成熟するように思います。ロックが文化まで成熟したのと同じように。

◎論理と言えば…

さて、今回は『YouTuber(ユーチューバー)』に対して大人は何故、無条件にイライラするかを論理的に分析しましたが、論理といえば面白いアプリがあります!『論理の虫』です!
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