テレワークを定着させる方法とは? 第04回 22年12月 / 最終更新:2022.12.22

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新型コロナウイルス感染症の影響もあり、多くの企業でテレワークが導入されました。皆さんの会社でのテレワーク事情はいかがでしょうか?企業の中にはテレワークが定着しなくて困っているところもあります。テレワークを定着させる方法を考えておきましょう。

 

日本のテレワークの普及率ってどのくらいなの?海外の普及率は?

日本でのテレワークの普及率は、地域によって大きく異なるものの全国的には30%程度と見られています。

地域別では、やはり東京都は2020年4月以降に安定して60%前後の数字を維持していますが、一方で都道府県ワーストの和歌山県では3%程度とかなり低くなっています。

海外におけるテレワーク普及率は、これもまた国によって大きく数値が異なります。アメリカが85%、イギリスが38%、ドイツが21%、フランスが14%とバラツキがあり、海外はテレワーク化が進んでいると一概に言えるわけではありません。なお、この調査での日本の普及率は19%とされています。

 

テレワークが定着した時の企業側のメリットって何?

テレワークが定着した時の企業側のメリットは幾つかありますが、その一つが「多様な働き方への対応」です。少子高齢化によって育児や高齢者の介護などの負担が増え、それを理由に離職や休職しなければならない従業員は増えています。

オフィスに出社しなくても済むテレワークの定着は、こうした人達にとっては働きやすい環境となり、また企業側にとっても人材を確保しやすくなるというメリットがあるのです。

次に「コストの削減」もメリットとしてあげられます。出社が必須ではなくなるため通勤手当が削減でき、オフィスの利用者が少なくなれば光熱費や備品の購入費なども減らせます。場合によってはオフィスの賃料も削減できます。

そして「災害時などの緊急時にも業務遂行が可能」というメリットもあります。ネット回線や電力がダウンしてしまった場合は別ですが、台風や大雨などで交通機関が麻痺して出社できないような事態でも、テレワーク体制が整っていれば業務を行うことができるのです。これは新型コロナウイルス感染者が出た場合にも言えることです。

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テレワークが定着した時のデメリットって何?

テレワーク定着によるデメリットとして、まず情報漏洩の危険性という点があります。テレワーク時は、従業員が自宅やコワーキングスペースなど、好きなスペースで仕事ができるため、セキュリティ環境が整っていない場所で仕事を行ってしまい、機密情報が外に漏れてしまうなどということが起こり得ます。

情報が外に漏れたことを企業として把握するまでに時間がかかる場合もあり、企業の信頼を落としてしまうこともあるため、ルールをしっかりと定める必要があります。

そして、社内のコミュニケーションが減ることで、業務の進捗状況を掴むことが難しくなったり、勤務時間の把握が難しくなったり、といった点もデメリットです。

テレワークは、働く人の意識によって左右されやすいため、適当に業務をこなしてしまう従業員がいると、会社全体の業績に響いてしまうこともあります。

 

なんで政府はテレワークを推進しているの?

政府がテレワークを推進する理由としては、仕事に関われる人をもっと多くしたいことと、仕事の効率化です。

通勤の時間がなくなれば、その時間を仕事やその他の時間にあてることができます。プライベートの時間に回すこともできればワークライフバランスが整いやすくなります。

また、多くの人が集まるような場面でもWeb会議で行うことができれば、わざわざ一か所に集まる必要もなく効率的な業務が行えます。

また、テレワークを導入できれば、介護や子育てなどで働きにくい人も仕事ができるようになります。いろいろな人が仕事で活躍できるという「一億総活躍社会」を実現できます。

テレワークを定着させるためにはどうしたらいいの?

テレワーク定着の障害になっていることの一つ目は「業種や部署によってテレワークの導入しやすさが異なる」という点です。

元々個人での作業が多い場合は比較的テレワークに対応しやすいですが、複数人で作業したり大きな土地や作業所が必要になったりする場合はテレワークの導入難易度が上がります。

 

そのため必要であれば業務内容を見直して、テレワークに適したものへと変えていくのが望ましいです。

次に「非対面の作業になると進捗度や人事評価などが分かりにくくなる」という問題があります。これについては明確で具体的なルール作りをし、それを利用者に丁寧に説明して、従業員も雇用側もしっかりと遵守していくことが必要になります。

また「従業員側の生活環境がテレワークに適していない」というケースも多く見られます。自宅に家族がいて作業に集中できなかったり、テレワークのためのスペースを確保できなかったり、通信設備が整っていなかったりと事情はさまざまです。

こうした場合には企業側が通信設備の設置費用を負担したり、作業に必要なアプリやワーキングスペースなどを揃えて提供するといったことが求められます。

テレワークを定着させる方法について

テレワーク普及率はアメリカが85%、イギリスが38%、ドイツが21%、フランスが14%とバラツキがあり、同じ調査では日本の普及率が19%とされています。テレワークの定着で企業側は多様な働き方への対応、コスト削減などのメリットがある一方、情報漏洩の危険性やコミュニケーション不足などのデメリットがあります。政府はテレワークを推進している理由の一つが、一億総活躍社会の実現です。

それを実現するためにも、部署間のテレワーク難易度を解消したり、人事評価を見直したりする努力を要します。まだまだ感染症の大きな波がやってくる心配はあります。いつ来ても耐えられるよう、テレワークをしっかり定着させましょう。

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