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OpenStack海外動向コラム

著:野田貴子氏

第12回 17年11月更新

OpenStackのプロジェクトチーム・ギャザリング~何ができるのか&出席するべき理由~

こんにちはー。野田貴子です。今回はOpenStack関連のコラムで面白いものがあったので意訳版をお届けします。
昨今、OpenStackの注目度が高まっており、OpenStack開発者メーリングリストやコラムをチェックしている人も多いと思います。
英語が苦手な方にとっては、日本語で要約版があると助かるのではないかと考え、日本語意訳したものをお伝えすることにしました。
興味がある方はご覧ください。海外動向を理解する上での参考になれば幸いです。 

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直近のプロジェクトチーム・ギャザリング(PTG)ではコロラド州デンバーに400人以上の開発者が集まり、それぞれのOpenStackプロジェクトで共同作業を行いました。
スポンサーである富士通、IBM、Huawei、Red Hat、Verizon(とおかわり自由のコーヒー)のおかげで40以上のチームが5日間しっかりと作業することができ、正真正銘の動物園(プロジェクトにはそれぞれ動物のマスコットが設定されています)が登場しました。

このPTGを逃してしまった方は次回の予定を抑えましょう。2018年2月26日の週にアイルランドのダブリンで開催されます。

我々スーパーユーザーはこの会場でインタビューをして回りました。

 

EasyStackHeatのプロジェクトチームリーダー(PTL):Rico Lin氏

・新しいPTGの形式についてどう思いますか?

「開発者にとっては非常に役立っている思います。私はチームメンバーやPTLを集め、一緒に座ってパッチの作業ができるようになりました。」

彼は、直接顔を合わせた方がチームに意見を出し、意思決定や目標達成をしやすくなると指摘しています。以前ビデオミーティングをしていたときは参加者の中に顔を出さないメンバーがいたという問題があったようですが、PTGでは集まりがとても良いようです。

「みんないずれかのチームに所属していて、この場所に集結しています。」

・PTGはDesign Summitよりも貴重だと思いますか?

「ええ、その通りです。Design Summitでは私はいつもどこかを走り回っていました。複数のプロジェクトが往々で進行中で、ユーザーはあちらにいて、オペレーターはこちらにいて・・・開発者として一行もコードを書くことができず、生産的ではありませんでした。」

彼は、今回のように開発者を集める機会を別に設けた理由について、Forumでは設計について議論し、そのあとPTGで何かを実現できるように、それぞれの時間を与えることだったのではないか、と指摘しました。

Lin氏はユーザーとオペレーターを分離したことによって、現実のユースケースのためにコードをチューニングし続けることができるようになったとのことです。

SK TelecomのOpenStackアーキテクト:Jaesuk Ahn氏

・Forumでのオペレーターからのフィードバックは、あなたがこのPTGに入った経緯にどう影響を与えましたか?

Ahn氏は、ベンダーに会ってプロジェクトに関する考えや問題点についての意見を得ることができればいいと述べています。

「そこでは技術的な問題だけでなく、ユーザーの体験や需要についても話すことができました。
このことやサミットで受け取ったフィードバックのおかげで、サミットが技術的にもビジネス的にも重要な理由や、このプロジェクトが成功し続けるために他のベンダーは何を考えているのかについて自分の会社に伝えることができました。」

OpenStack Foundationの技術部長:Thierry Carrez

・PTGとForumの両方が開催されましたが、順調に進んでいると思いますか?

「うまくいっていると思います。2つのイベントに交互に参加できるようになったので、数ヶ月後の次のサイクルのために取り組んでいかななければならないようなフィードバックをもらいつつ、開発サイクルのスタート時点に作業リストを持ってPTGに行けるようになりました。

以前は、Design Summitに多くの不満を抱いていました。
これは、開発者が次回の作業計画を同時に立てようとしていたからです。
ユーザーは自分たちの優先事項を通そうと新しい要望を出してきましたが、自分たちの要求を通せない開発者たちにとってそれはフラストレーションでした。
彼らはすべての土台を常に作り直さなければならなかったので、サミットを分割したことは、関係する様々な人々にとってより楽しい経験になったと思います。
また、開発サイクルの特定の段階に開発者の焦点を当てることで、生産性の高い一連のイベントを実現できるようになりました。」

・2回目のPTGでは何が変わっていましたか?

「PTGは議論する必要のあることについて話し合わなくてはいけない一方で、部屋にいる人や最近メーリングリストで議論されたことに基づいて議題の優先順位が変わることもあるために、双方のバランスを取ろうと試行錯誤しています。
そのため、事前に予定を立てるのが実は本当に難しいのです。
したがって、適切なトピックに適切な時間を費やして生産的な会議を開催するためにはこれらのイベントに柔軟性を持たせることが重要なポイントです。
それと同時に、参加してみようかと思っている外部の人たちが、参加するかどうかを判断するためにも十分な議題を準備しておく必要があります。

 

2つのイベントの間に実装した大きな変化は、今議論されていることと次に議論されることを示す動的なスケジューリングシステムです。
タイミングに関して柔軟性がありますので、PTGで何が起こっているか、つまり何が議論されているか、を一目で見ることができます。
ですので、どこに行けばいいのか分からないときは、すべての部屋とすべてのEtherpadをチェックするのではなく、このリストを走査するだけで済むようになりました。
[The PTG bot]もかなりよく適用されています。
誰もこれを見つけてくれていないのではないかと心配していましたが、これを見つけて使ってくれた出席者がいたような気がします。
確かに改善点はまだたくさんありますが、大きく進化しました。」

※本コラムは以下の文章を意訳したものです。

引用元 
http://superuser.openstack.org/articles/openstack-project-teams-gathering-denver/

※本コラムは原文執筆者が公式に発表しているものでなく、翻訳者が独自に意訳しているものです。

著者プロフィール(野田貴子氏)

1983年生まれ。大学卒業後、ソフトウェア開発の営業を経て、ソフトウェア開発業務に転向。現在は自社パッケージのフロントエンド開発のほか、PHPでの受託開発案件、日→英のローカライズ案件などを担当。