ビジネスチャットに『様』などの敬称を付けるかどうか 第14回 18年08月 / 最終更新:2018.08.23
佐々木晶子です。第14回「ビジネスチャットに『様』などの敬称を付けるかどうか」
というタイトルで書きます。
ビジネスチャットという言葉もだいぶ市民権を得てきました。それだけ、社内外の標準コミュニケーションツールとして意識されるようになってきたのだと思います。
現在は、ビジネスチャットが注目され、検討をしている方がとても多い普及前夜という状況だと思います。それ故に、是非とも併せて検討いただきたいルールがあります。それはチャットの書き方のルールというかガイドラインです。
こう書くと、「えー!ビジネスチャットにガイドラインですか?気楽にできるのがチャットのいいところなのに」という声が聞こえてきそうですが、全社でビジネスチャットだからこそガイドラインが必要なのです。このガイドラインがないとせっかくのビジネスチャットが活きてこないことがあります。
ちなみに、以下は日本を代表する某大企業のメールのガイドラインです。以下のように書かないといけないらしく、誰に送っても同じようなメールが届きます。
[宛先]XXXX 事業部 XXXX部 XX(役職)XX XXXX殿
[写し]XXXX 事業部 XXXX部 XX(役職)XX XXXX殿
XXXX 事業部 XXXX部 XX(役職)XX XXXX殿
XXXX 事業部 XXXX部 XX(役職)XX XXXX殿
XXXX 事業部 XXXX部 XX(役職)XX XXXX殿
[本文]
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
上記を見ると、整理されていてとても美しく、機能的ではあります。しかしながら、[宛先]や[写し]なども全てメールの本文に手書きで書いているのです。メーラーにToとCCの欄があるにもかかわらず、本文に再度正式な肩書とお名前+敬称まで記載されています。これが社外ならまだわかりますが、社内も同様なのです。このようなケースはまれというかかなり前時代的な感じを受けます。ビジネスチャットはもっと迅速かつ効率的でないと、ビジネスチャットの効果が出にくいのです。ビジネスチャット用のガイドラインを決めておかないと、上記の様な前時代的なメールのフォーマットがそのまま流用されてしまうことが多いのです。皆さんの会社にもきっとメールの書き方がありますよね?その書き方をそのままビジネスチャットに流用していいかどうか、考えてみるべきです。
私が個人的に思うのは、以下のガイドラインです。
・本文に個別の宛名を書き込まない
・社内向けには敬称や役職を書かない。(例えば、XXXさん、XXX部長など)
・社内向けには「どうぞ宜しくお願いいたします。」などの業務コミュニケーション上意味のない言葉を付けない。
2番目の「社内向けには敬称や役職を書かない。」は実際に難しいところがありますが、ある会社で社長が言っていました。「社員はビジネス環境の家族だ。家族に敬称を付けるか?敬称を付けるのは禁止とする。」これは最初は抵抗がありましたが、慣れるととても効率的でコミュニケーションがスピーディーになりました。ビジネスチャットはビジネスコミュニケーションのやり方を変える一つのターニングポイントです。是非うまく活用してください。
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