実は間違っていた?データセンターの近代化にまつわる5つの通説 第10回 16年11月 / 最終更新:2016.11.18

こんにちはー。今回も海外のVMware関連のコラムを意訳してご紹介します。VMwareの海外動向を理解する上での参考になれば幸いです。

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VMworldヨーロッパのため、ITの専門家たちが先週バルセロナに集まりました。彼らは素晴らしい基調講演、画期的な技術についてのブレイクアウトセッション、有用なハンズオンラボの聴衆の中や、あるいはステージ上に現れました。

パブリッククラウドのデプロイに関する様々な誤解があり、そのせいでせっかく成功しているデータセンターの近代化に対する評価が下がっていたかもしれませんが、それらの誤解はここで解かれました。このことはクラウドインフラの知識向上に興味がある参加者にとって、「なるほど!」と思える瞬間の1つでした。

クラウド採用のどの領域にいようとも、クラウドベースのソリューションを構築し本格的に展開していく際には、何が通説で何が事実なのかを知っておきましょう。

No.1 管理ツール

通説:現在利用しているすべてのツール上で動くクラウドプラットフォームを見つけることよりは、クラウドプロバイダー独自の管理ツールの使い方を習得することの方が簡単である。

現実:VMwareの利用者がVMware vCloud® Air™を選択した最大の理由の1つは、社内のデータセンターとパブリッククラウドを横断する共通管理ができることです。社内と社外の間に100パーセントVMware vSphere®に対応する一元化されたプラットフォームを作成することができます。実際はこんなに簡単なのですよ!

No.2 ワークロード

通説:社内のデータセンターで稼働しているワークロードはパブリッククラウドでも動く。

現実:すべてのワークロードがパブリッククラウドに向いているわけではありません。クラウド移行の検討時にみなさんが考慮したい基準には以下のものがあります。

  • ・どんなサービスレベルがあるか。なぜこれが重要なのか。
  • ・どんなリソースを消費するか。なぜこれが重要なのか。
  • ・どんなネットワークセキュリティモデルが社内で使われているか。どのようにこれがクラウドで使われることになっているか。
  • ・どんなデータ変化率があるか。なぜこれが重要なのか。

vCloud Air はvSphere上に構築されているため、既存のワークロードであろうが新しいアプリケーション開発の一部であろうが、社内で動いているアプリケーションはすべてvCloud Air上でも動きます。vCloud Airは90以上のオペレーティングシステムと5,000以上のアプリケーションをサポートしています。

No.3 拡張性

通説:クラウドは無限に拡張できる。今後の計画は必要ない。

現実:ニーズやクラウドワークロードは増加するので、準備しておくものは多ければ多いほど良いかもしれませんが、予想される利用量、管理のしやすさ、パフォーマンス、復元可能性、セキュリティ、リスクマネジメント、これらの将来にわたるニーズについてよく考えること、利用者に満足してもらうために確実に技術を実装することも重要です。例えば仮想データセンターや、仮想マシン、仮想アプリケーション、ネットワークサービス、ストレージサービス、モニタリングといった技術です。

No.4 同等

通説:すべてのパブリッククラウドは同等に作られる。

現実:すべての種類のクラウドプラットフォーム、あるいはクラウドプロバイダーがすべての組織に向いているわけではありません。選択したクラウドの種類やプロバイダーによっては、新しいツールやスキルを覚える必要性といった、お金や時間のかかる課題に直面するかもしれません。あるいは今あるアプリケーションを独自のクラウドプラットフォーム上で動かすために再構築しなければならないかもしれません。

ITアーキテクチャを近代化するクラウドソリューションを評価する際には、以下を考慮しましょう。

  • ・インフラ拡張:クラウド環境でインフラアセットを使う準備が整う速さ
  • ・インフラ複製:クラウド環境と既存の社内インフラとの互換性
  • ・セキュリティと分離:アプリケーションやセキュリティ要件のコンプライアンス
  • ・リソースバランス:ワークロードをクラウドに移行したり戻したりする簡単さ
  • ・ネットワークの運用管理:既存のツール、プロセス、インターフェースをクラウド管理で利用する能力

No.5 データ保護

通説:クラウドデータのバックアップでは、長期にわたる3-2-1ルールに従う必要はない。

現実:3-2-1ルールに従うことはクラウドベースのバックアップにおけるベストプラクティスです。知っておくべき3-2-1ルールとは以下のものです。

  • 製品データ、バックアップ、バックアップのコピーと、データのコピーを3つ用意する
  • 2種類のメディアでデータのコピーを取る(例:ディスクストレージとテープの2つ)
  • バックアップファイルのコピーを(クラウドから)オフサイトで1つ保管する

 

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こちらでダウンロードできるModernize Your VMware Data Center with the Public Cloud というガイドでは、パブリッククラウドの活用に関するリソースや実践的なアドバイスを紹介しています。

※本コラムは以下のブログを意訳したものです。

引用元 http://blogs.vmware.com/vcloud/2016/10/5-data-center-通説:s-vmworld.html

※本コラムはVMware社が公式に発表しているものでなく、翻訳者が独自に意訳しているものです.