技術がわからなくったって簡単にできるPageSpeed Insight高得点獲得法 第60回 20年02月 / 最終更新:2020.02.05

みなさん、こんにちは。鈴与シンワートでマーケティングアドバイザーをしている吉政(よしまさ)と申します。

最近、Webサイトの表示スピードの話ばかりですが、それはGoogleの検索順位基準に表示スピードが重要な要素になっているからです。それは私自身も肌に感じています。今私は13社のWebサイトを分析していて、検索順位とGoogleリファラー、PVなどの関係もチェックしています。あえて言うまでもないですが、検索順位が上がると、Googleリファラーが増え、PVも増えますよね。検索順位は割と変化していきます。コンテンツ更新をさぼると、緩やかに落ちていきますが、中には突然、順位を落とすときもあります。だいたいそういうときは、GoogleのPageSpeed InsightやTEST MY SITEで「遅い」判定を受けていることが多いです。Googleのペナルティにはモバイル対応していないとか、常時SSLになっていないなどいろいろありますが、これらは一度対応してしまえば、「ペナルティ」を受けることはあまりないです。

一方で、PageSpeed InsightやTEST MY SITEで突然「遅い」判定を受けることはあるのです。私が経験したことがあるパターンは以下です。(WordPressを例にして紹介します)

1.OSやWordPress、テーマ、プラグインがバージョンアップする中で、相性の悪さが出てしまう場合
2.OSやWordPress、テーマ、プラグインがバージョンアップする中で、バージョンアップが止まってしまって、相性の悪さが出てしまう場合(テーマもプラグインもマイナーなものを使うと更新が滞りがちでパフォーマンスの劣化やセキュリティの問題を引き起こすことがあるので注意しましょう)
3.重い画像をバンバンアップしてしまっている。(1枚100KBを超えたくないものです)
4.パフォーマンス劣化を引き起こすプラグインを導入してしまった
5.CSSやJavaScriptを変更し、パフォーマンス劣化を招いてしまった
6.強烈に長文のページをアップしてしまった

上記を技術者に依頼しなくても高速化する方法を紹介します。あくまで私の経験でクリアしてきた内容なので、実施する場合は自己責任でお願いします。

対策A)OS、WordPress、テーマ、プラグインは常に最新にする

WordPressやOSは最新にしても、テーマやプラグインを放置している方って結構多いですよね。理由はバージョンアップをすることで不具合が起こるのが怖いからですよね。でも、テーマやプラグインもすべてマメにバージョンアップしないと本当にセキュリティ上危険ですし、パフォーマンスも劣化しやすいです。
ちなみに、WordPress 5.2以降は自動復旧機能がついていますので、画面が真っ白になってもある程度は戻ります。(まれに戻らないこともありますので、バックアップは必ず取りましょう)

対策B)重い画像をバンバンアップしてしまっている

重い画像はちょっと見れば大体わかりますよね。そういう画像はお絵かきソフトで解像度を落とすなどして軽くしましょう。私は100KBを切るようにして、アップしています。
ちなみに、超高速実行環境「KUSANAGI」を導入している方は、画像最適化機能で画像解像度一括変換できます。これは意外に便利で私も使っています。

「KUSANAGI」https://s-port.shinwart.com/service/eva/kusanagi/

対策C)使っていないプラグインや、使わなくても何とかなるようなプラグインは削除する

使っていないから変なプラグインが入っていても大丈夫と思っている方もいますが、停止していても余計なプラグインが入っているとセキュリティ上危険ですので、削除した方がいいと思います。これなくてもいいよね。という感じのプラグインも削除した方がいいです。どうやらプラグインが怪しくてパフォーマンス劣化があるような場合は、私の場合、プラグインを一個ずつオンオフしていき、都度、PageSpeed Insightで測定して結果を見ています。地味ですが、確実に悪さをしているプラグインが見つかります。私が構築するWordPressサイトは大手企業のサイトも多いですが、プラグインは数個に抑えることが多いです。

対策D)Autoptimizeプラグインを導入してJavaScriptやCSSをスマートにする

Autoptimizeというフロントを最適化するプラグインがあり、それをよく使っています。設定方法はネットに出ていますので、調べて対応してみてください。チェックボタンの組み合わせでかなり高速化できます。
ちなみに、KUSANAGI for Premium Editionを使用すると、AIでそのチューニングも自動で実施できるため、本当にボタン一つで解決します。

対策E)ページを分割する

以前は、3000文字の神話というのがあり、1ページ3000文字以上のコンテンツを大量に作ると、キーワードをGoogleがたくさん拾ってくれてSEOが向上し、Googleリファラーが増えるとされていた時代がありました。今でもその神話を信じている人がいそうですが、Googleのモバイルファーストが出て以降は通用しなくなっています。現在のGoogleはモバイル端末から見て、読みやすく、良いコンテンツがあるかどうかで、検索順位を決めています。PCから見た部分はGoogleは見ないとも宣言しています。スマホで、数千文字のコンテンツは読まないですよね。スクロールしても読みにくいです。また、PageSpeed InsightやTEST MY SITEはページの表示を始めて表示が終わるまでの秒数でスコアを決めている(かなり乱暴な説明ですが大体そんな感じです)ので、ページが長いほど、点数が悪化します。そういう時は「改ページタグ」を入れて、長いページは分割しましょう。それだけで、かなり高速化したりすることもあります。テーマによっては改ページタグが入らないこともありますし、プラグインとテーマの組み合わせによって改ページタグが表示されなかった時もあります。特にWordPress 5.xがリリースする前(2018年12月以前)に作られたテーマやプラグインが入っている場合、改ページタグが表示されないようなケースもありました。テーマやプラグインをバージョンアップすることで解決したこともあります。

長々と書きましたが、いかがでしょうか?参考になる部分があればうれしいです。

こう書くと、WordPressってめんどくさいと思う人もいるかもしれません。でも、世界のWebサイトの1/3に導入されているCMSです。たくさん使われているので、更新され、新しい機能も追加になっています。マイナーなCMSの場合、更新もされず、機能も追加にならないこともあるので、対策が取れなかったり、コストがかかったりすることもあります。やはり、採用するならソフトウェアはトップシェアのものがいいです。

それでは今日はこの辺で。