データセンターとは?メリット・利用時の注意点などをわかりやすく紹介します 第01回 22年09月 / 最終更新:2024.11.18
目次
圧倒的なコストパフォーマンスと高い信頼性S-Port データセンターサービスとは?
データセンターとは?
データセンターとは、一般的には企業のサーバやネットワーク機器などのIT機器を保管・管理・運用する施設のことを指します。
多くの企業は自社で利用するIT機器を自社内に設置して管理していますが、オフィスにIT機器の設置スペースや十分な電力供給がない場合や、物理的セキュリティの対策に懸念がある場合、運用保守管理面での心配がある場合などに、データセンターを活用することで万全の運用保守体制を確保することができます。
昨今、企業に対してセキュリティ対策やコンプライアンスは当たり前の様に厳しく求められています。万一、情報漏えいなどがあれば、企業の存続そのものに影響するほど大きな問題となります。
また、大規模地震や洪水などの自然災害に備えるBCP対策としても、各種システムやデータを安心・安全なロケーションで運用するニーズはますます拡大しています。
さらに、新型コロナウイルスの感染拡大から始まった働き方の多様化や通信可能容量の増加により、企業におけるデータ通信量は急激に増加しています。多くの企業は急増するデータ通信を支えるITインフラの充実や人的リソースの確保が非常に困難な状況となっています。
こうしたニーズに応え、課題を解決するために多くの企業に活用されているのがデータセンターです。
データセンターサービスとクラウドサービスとの違い
企業にとって自社所有システムとデータを安全安心に管理・運用するために活用する、極めて重要な設備がデータセンターですが、データセンターとよく似たサービス概念として、クラウドサービスが挙げられます。
データセンターサービスとクラウドサービスの相違点を解説します。
①自社で選定または保有するIT機器を設置
データセンターは、企業が自社で保有するIT機器を自社内で設置するのではなく、データセンター事業者が提供する高セキュアかつ耐災害性に優れているデータセンターにIT機器とデータを保管し、管理・運用します。
クラウドサービスは、サービス提供事業者が保有するIT機器を利用します。企業(ユーザー)は、インターネットなどを介してシステムにアクセスし、サービスを利用します。
②高速・高品質なインターネットアクセスで高パフォーマンスを実現
データセンターは、インターネット接続で共有回線のほか占有回線を選択することができます。占有回線により、他のシステムや他のユーザーの影響を受けずに済むため、高パフォーマンスを維持することができます。
クラウドサービスは、不特定多数のユーザーと環境を共有するため、クラウドサービスを提供しているサーバやネットワーク機器に負荷がかかるとシステムやパフォーマンスが低下する恐れがあります。
③利用体系の違い
データセンターは物理的な施設として、企業のIT機器とデータを管理・運用するための場所や電源・空調設備、インターネット接続などを提供し、IT機器が安定稼動するように対策されています。この設備を活用して各種サービスを提供します。
一方、クラウドサービスは、基本的にはサービス提供事業者がデータセンターなどに収容されたIT機器やソフトウェアなどのリソースを企業(ユーザー)に提供し、企業は各種サービスを利用します。
データセンターの利用用途
データセンターの利用用途を3つに大別して説明します。
①ハウジングサービス(コロケーション)
ハウジングサービスとは、データセンター内に用意されたサーバラックや設置スペースに、自社保有のサーバやIT機器を設置して利用するサービスです。
ハウジングサービスとコロケーションはほぼ同義ですが、強いて言えばコロケーションのは「スペース」を貸し出し、ハウジングサービスは「ラック」を貸し出すイメージです。
② ホスティングサービス
ホスティングサービスとは、レンタルサーバとして認知されているとおり、サーバやOS、ソフトウェアなどの導入から管理・運用までをサービス提供事業者が用意したものを利用するサービスです。
ホスティングサービスに関するコラムはこちら
https://s-port.shinwart.com/tech-column/ogasawara01/
③クラウドサービス
クラウドサービスとは、インターネット経由でアプリケーションなどを利用するサービスです。ホスティングサービスと同様に、サービス提供事業者が管理しているサーバにネットワークを介してアクセスし利用します。
クラウドサービスに関するコラムはこちら
https://s-port.shinwart.com/tech-column/mishima02/
データセンターのメリット
従来、IT機器やネットワークを設定し、管理・運用する環境は企業が自社で整備してきました。ところが、IT技術の急速な発展に伴い、企業は自社で管理・運用するよりも、専門業者が提供するデータセンターに一元管理を委ねることが主流となってきました。
データセンターを活用し、高セキュアかつ耐災害性に優れている環境で、自社のIT機器を設置・管理委託することができ、結果、トータルコストの削減や人的リソースの有効活用などのメリットが享受できます。
データセンターのメリットと利用時の注意点についてそれぞれ解説します。
まずはメリットについて説明します。
電力・通信の安定供給
データセンターにIT機器を預けることで、安定した電力と通信の供給を受けることができます。
データセンター設備は、通常のオフィスビルと比べて停電対策や耐震強度、安定した通信インフラを確保する性能が高いので、万一の災害やトラブルの際にも、事業の継続性を確保することができます。
24時間365日体制の管理・運用
データセンターは、企業から預かったIT機器の管理に最適な温度や湿度が設定され、24時間365日体制でIT機器の管理・運用体制が敷かれています。
こうした管理・運用体制を自社で準備するには、人員や設備に多額の費用がかかりますが、データセンターを活用することでコストを大きく削減でき、IT機器の管理・運用の専門家が常駐しているため自社のIT機器の管理・運用を安心して任せることができます。万一、障害が発生した際も迅速かつ適切な対応を依頼することができます。
データセンターの堅牢なセキュリティ対策
データセンターでは、企業から預かったIT機器を設置するのに必要なセキュリティ対策を厳重整備しています。
また、万一の事故に備えてデータをバックアップすることを依頼することができ、障害時にもスムースな復旧対応ができます。自社所有のIT機器とデータのセキュリティ対策を万全に整備する点では大きなメリットといえます。
データセンター災害時の対策
データセンターは耐火・耐震といった災害対策が万全であるため、万一の災害から業務上の重要資産であるIT機器とデータを守ることができます。
データセンターとオンプレミスの比較
企業が自社の施設内にサーバ、ストレージ、ネットワーク機器などのハードウェアを設置して運用するオンプレミスとは異なり、データセンター事業者が提供する施設にサーバを設置して運用を委託することで、前述のメリットに加えて、初期費用と運用コストの削減や、柔軟なシステム運用サービスを依頼することができるなどのメリットがあります。
データセンターとクラウドサービスの比較
クラウドサービスとは、Amazon Web Services(AWS)、Mcrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)など、インターネットなどの通信を介してサーバ、ストレージ、データベース、ソフトウェアなどを利用するサービスです。手軽に利用できる反面、サービス提供事業者の制約に左右されやすいといったデメリットがあります。一方でデータセンターは、要件に応じてシステムを構築できる柔軟性、カスタマイズ性があり自由度が高いなどのメリットがあります。
データセンター利用時の注意点
次に、データセンター利用時の注意点について説明します。
利用料・回線料の費用負担
当然ながら、データセンターを利用する際には一定の費用がかかります。クラウドサービスやレンタルサーバなどと比較すると、費用が多くかかることもあります。
また、外部のデータセンターに設置したIT機器を使うには、自社内とデータセンターを接続するための回線費用も必要となります。
企業規模にもよりますが、IT機器やデータがそれほど多くない場合は、単にコストだけを考えれば自社で管理したほうが安くあがる場合もあります。
データセンターといえども「100%安全」ではない
お伝えしてきたとおり、データセンターにIT機器を預ければ、災害時に、自社内に設置するよりも安心安全に管理・運用できますが、それが「100%安全」と保証されているわけではありません。
未曾有の天変地異など、その災害規模によってはデータセンターでもIT機器を守り切れない場合もあります。データセンターを選ぶ際には、データセンターがある地域の災害頻度や想定規模、データセンターの耐震強度などをチェックしておく必要があります。
また、同時に被災しないために自社と離れた地域にあるデータセンターを利用するなど、IT機器を設置するロケーションの工夫も必要です。
データセンター外部でも運用監視は必要
社内にIT機器を設置していれば、万一の事故が発生した際も全て自社内で完結します。一方、データセンターにIT機器を預けている場合は、データセンター事業者と連携を取り、場合によっては直接出向いて対応する必要があります。
このため、データセンターを選ぶ際には立地条件も考慮する必要があります。
鈴与シンワートのデータセンターをご紹介
鈴与シンワートは、全国6か所でデータセンターサービスを提供しています。24時間365日有人監視で物理的セキュリティも安心安全、DX化の推進におすすめです。またBCP対策、DR対策やデータ分散などにもおすすめです。
S-Port東京第一センター
S-Port東京第一センターは、地震に関する地域危険度測定調査で“ランク1”(最も危険性が低い)評価のエリアに所在し、大型自家発電装置と潤沢な燃料備蓄による電力供給の信頼性、先進のセキュリティを装備しています。
S-Port東京第二センター
S-Port東京第二センターは、都心ターミナル駅から徒歩2分の超都心型データセンターです。災害時に交通機関が止まっても都心から歩ける距離にあります。
東京以外にも、北陸、大阪、九州、沖縄にS-Portデータセンターがあります。
データセンターの詳細はこちらからご覧ください。
「データセンターとは」まとめ
データセンターの意味と必要性、オンプレミス・クラウドサービスとの比較やデータセンターで利用できるサービス、メリット、利用時の注意点を中心に解説しました。
企業にとって、自社所有のIT機器やデータを万全のセキュリティで管理・運用することは、DX化を推進している社会でまさに必須の課題解決です。
是非、データセンターを有効に活用し、万全の体制で安心安全に貴社事業を推進することをおすすめします。
鈴与シンワートはクラウドサービス、データセンターサービスをはじめ、ITインフラ構築、大規模システム開発から各種ソフトウェアパッケージの導入支援・保守運用までお客様のビジネスをワンストップで支援しています。
お問い合わせはこちら
https://www2.shinwart.co.jp/l/907272/2022-01-17/3nzm9
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